人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ゆるりんのポレポレ日記 yururinp.exblog.jp

つれづれなるままに~日頃出会うこと、思うことを綴っています。


by polepole-yururin

ちょっと京都まで

ちょっと京都まで_f0215179_141047.jpg
成人式の昨日、私は京都にいた。
荒れるという天気予報は関東を中心の話であり、京都は小雨。
道中も混雑する事なくスムーズに京都に到着。
目的は京都文化博物館 別館で開催中の光のアーティスト高橋匡太さんの特別展。
京都府美術工芸新鋭展の2013京都美術ビエンナーレの企画で行われている。
京都文化博物館は旧日本銀行京都支店だった。
その古い重厚な建物が、今高橋さんの手によって幻想的な光に包まれている。
明治維新後文明開化の時代、鹿鳴館を中心として欧米の重厚な建築物を日本は取り入れた。
去年出来上がった東京駅も、その時代をもう一度という感じで私たちの前に再びお目見えした。
大日本帝国の名を知らしめた建築物が今再び有効利用され、私たちの前に現れた。
その一つ、旧日本銀行京都支店は、力と権力を知らしめんとするかのように、ど〜んと私の目の前に現れた。
その当時の力や権力はたくさんのレンガや石一個一個の重みに比例するかのようだ。
その場所を舞台にし、高橋匡太さんというフィルターを通して光と映像の世界がくり広げられている。
この日本銀行は前1/3に飾り窓がしかれてあり、かつてお金を出し入れする際、その飾り窓を開け閉めしてお金の移動がなされていた。
その飾り窓を見る限りでも、日本銀行の存在とお金という価値がいかに重い存在だったかが伺える。そして、その場の空気は、権力の軋轢にいろんな顔を見せた存在が行き交っていたのだろうと想像する。
その重厚感ある建物に高橋さんはどう関わったのだろうか!?
LEDで美しい現代的な光を表現し、かつ光と対比する陰を表現する。
そしてその間には残像というのだろうか、記憶の中の存在が映像と言う形で表現されている。
この建物には存在しなかったであろう優しい存在と、ユニークな存在。
その柔らかさがこの空間を新しいものへ作りかえているようだ。
時代をリードする若者、光のアーティスト・高橋さんの表現は、朽ちずに残るコンクリート建築に対比して朽ちていく人間と自然物を取り入れることにより、力と権力を消し去り、循環する優しさを表現しているように感じた。
題:「いつかみる夢」・・・いつか私たちの目の前に、想像通りの優しさが、重き記憶さえも消し去り存在していてほしいものだと祈った。
高橋さんはずっと子どもたちとワークショップをやっている。
やはり高橋さんの中には、子どもという存在が大変貴重な存在なんだとおもうんだ〜。
ちょっと京都まで_f0215179_14104346.jpg

以下下の写真は舞台裏を見せていただいた写真。
KAMEの翼プロジェクトを通して高橋さんと知り得た。
そのおかげで表現の舞台裏を見せていただいた。
誰も行けない場所。
日本銀行が開いている時なんぞは、皆無に近い場所。
二階の踊り場に行く階段はよほどの事でない限り歩く事は出来なかっただろうな〜。掃除のおばさんや守衛さんをのぞいては・・・
そんな場所にいって種を見た・・・そんな感じかな。
皆様、歴史ある京都での高橋匡太さんの特別展「いつかみる夢」に足を運んでみてください!
ちょっと京都まで_f0215179_14114571.jpg

ちょっと京都まで_f0215179_14154618.jpg

ちょっと京都まで_f0215179_1412576.jpg
ちょっと京都まで_f0215179_14122695.jpg

by polepole-yururin | 2013-01-15 14:49 | 私のこと