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ゆるりんのポレポレ日記 yururinp.exblog.jp

つれづれなるままに~日頃出会うこと、思うことを綴っています。


by polepole-yururin

梅ちゃん先生

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後少しで梅ちゃん先生も終わる。
戦後の日本から30年代の高度経済成長へ向けてのドラマ。
ちょうど、今の日本に照らし合わせ、復興してきた日本の良さとその裏にある苦しみを伝えている。
でもやっぱり前へ向いていけばいいんだとこのドラマは伝えている。
経済成長の裏など朝ドラの中には登場しない。
今日、戦後孤児になった広志君との話。良くわかる話だ。
医療の現場、大学病院、医者、薬屋、その他の医療関係者のはなし・・・私の身近な話なので、ドラマの内容含めて、突き詰めている話や、柔い話など感じながら見ている。
広志君が「生きていたらきっといい事あるから、神様からご褒美がもらえるから」と言われて今まで一生懸命苦労して生きてきた。
すごくわかる、広志の思い。
人は、頑張れと梅ちゃんのようにいう。確かに頑張らないといけないのだけれど、世の中そう容易く頑張れるものではない。
梅ちゃんが悪い訳ではなく、梅ちゃんは優しく、側に寄り添い励ます存在。
そこに広志は、希望を見つけ生きてきた。
しかし世間があまりにも力や、その子の生い立ち、云々でスムーズに受け入れないものだから、そのもがきはいかなるものか・・・
そんな広志のような人を私はたくさん見てきた。
患者さんもそうだけれど、本当にいつも笑えぬ人たちっているもので・・・
その思いが卑屈さに変化して、その人を追いつめる・・・でも世間は、同情はしてもほんとうに対等にそういう人たちと関わらない。
梅ちゃんはほんとうに理想だと思う点がある。
でもそういう梅ちゃん先生が本当にいたらいいのだれれど・・・
一個のおはぎ。
そのおはぎで広志の心は解けたのだろうか・・・
固まった心を解きほぐす事は、本当に優しさだけでしかない。
私は仁という言葉が好きだ。
仁…思いやり、いつくしみ、親しみ、思いやりをもって他と共生していくこと・・儒教の教えの一つでもある。
韓流ブームも儒教を重んじる韓国の精神の中に仁が定着しているからだろう。(韓国でも個人差があるから皆が仁という言葉を持っているとは限らないが・・・)
仁という言葉は、日本人には生き着いているのだろうか?梅ちゃん先生_f0215179_9101754.jpg
66年前の日本と今の日本、復興という名の下いろんな関わりが見えるが、今の日本は、人情という言葉が無くなり、利己的になりすぎてしまっているようにも思う。
広志のかたくなながんばりも、仁無くして生きてきた故の悲しさであり・・・
たいがいの人は、無意識に自分とはちがうものを排除しようとする力が働く。
そして自分を正当化して生きている心狭い存在である。
その生きにくい社会に生きていくことの大事さは、無条件な仁なのでは・・・と私は思う。
一個のおはぎ・・・小さな・・でもその人を思った優しさを互いが感じられる関係性を築く事がこの日本の本当の復興だろうな〜。
そんなことを思い、梅ちゃん先生のファイナルを見る事にしよう。
by polepole-yururin | 2012-09-26 08:24