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ゆるりんのポレポレ日記 yururinp.exblog.jp

つれづれなるままに~日頃出会うこと、思うことを綴っています。


by polepole-yururin

内部被爆

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54基ある原発が止まった。
うれしいが、この状況は、ドイツのように完全に止めてやめるのではなく、一時的な検査のための停止である。
各地では、反原発のデモ行進があったり、新聞でも各地の反原発をずっと訴えてきた方の様子が載っていた。
一時反対をする機会はあったものの、国策故なのか、反原発に対する抗議は犯罪者のようにとられ、威圧をかけられ、ひとりひとり寝返っていった。そんな歴史が各地にある。
なんで反逆者のごとくになるのか?安全を訴えてどうして悪者になるのか?
雇用、利権そういうことを人参のようにぶら下げられ、それ欲しさに命の大事さが見えなくなる。
行政、企業・・・力を持つものはそういうやり方を心得ている。
手塚治虫氏の漫画に「MW」ムウと言う漫画があるが、あまりにも行き過ぎた内容で、ま〜漫画やし・・・と思ったものだった。ほかにも「アドルフに告ぐ」「奇子」「きりひと讃歌」・・・さまざまあったけれど、それも極端やな〜と思ったものだった。
しかしこの原発事故を機にいろいろと負の歴史を調べてみると、本当にあったんだという事をつくづく感じる。
手塚治虫氏の思いは、戦中戦後の無惨な状況、そこに置ける人々の心の有り様、変化、力を得るとひとはかわってしまう事、人の中に住む悪魔のような心・・・そういうものをいやというほど見てきたのだろうと今更ながらに感じるのである。
原発が止まっている状況を本当に永遠に止める事ができ、本当に人間の心を取り戻す事ができるかは、私たち一人一人の心の持ち方にかかっている。
政府、企業、どこかのお偉いさんにそのまま、まんまとしてやられ・・・長いものに巻かれ、無難な道(でもその無難は今だけの事、事故が起きてしまったらおさえきれようもない惨事に見回れすべてをなくしてしまう事になる・・・)を選択するのかどうか?
昨日肥田舜太郎先生の話を詳しくお願いしますというコメントをいただいた。
そこで肥田舜太郎先生の言っておられる内部被曝についてここで触れてみたい。
肥田舜太郎先生は、今や95才のお医者様である。
67年前に広島で被爆された。
先生は軍医で、そのまま被爆者の方の治療を続けられた。
爆弾による被害もさることながら、問題は内部被曝の被害が尋常ではない。
内部被曝という言葉を使えるようになったのはここ最近の事であるという。
というかその内部被曝はあり得ないという国の判断がずっとあったので、内部被曝の症状を検証する事さえ無視されていた状態であったようだ。
内部被曝とは、放射能汚染による体内にきたす被曝、影響である。
その症状の出方は、早急ではなく、じわじわじわじわと現れる。
個人差があり、すべての人に同じ症状が出る訳ではないが、その影響は計り知れない。
広島、長崎の原爆投下より、私たちに伝わってきた原爆被害は、ケロイドや脱毛、嘔吐などなど原爆の直接的被害であり、投下後近年の事をさしているかのように伝わっている。
しかし内部被曝は、爆撃を受けたもの以外にも起こっている。
当時子どもだった方が、大人になり、じわじわ発病している。
今原爆投下された唯一の被爆国日本がどうして内部被曝について研究が浸透していないのか・・・
それは、1946年にさかのぼる。
病院院長や職員、患者に対して「広島・長崎の原爆被害はアメリカの軍事機密であり、何びとも被害の実際について見た事、聞いた事、知った事を話したり、絵にしたり、写真に撮ったりしてはならない。違反したものは厳罰に処す」という厚生大臣の通達があった。
また1949年広島比治山にアメリカのABCC(原爆傷害調査委員)が開設された。
被爆者を集めて、被曝の診察、検査を行い、治療はいっさい行われなかった。死亡者は解剖され、その内臓はアメリカに送られ、放射線傷害研究の資料とした。
アメリカの占領下となった日本の政策はアメリカのいいなりであり、その後第五福竜丸の被曝事故があったにもかかわらずその反対運動まっただ中に「平和利用」と謳い、マスコミを使い産業発展、科学の進歩を大々的にアピールし、核の問題を押さえ込んだわけである。
こうして自分をなくした日本人は、臭いものにふたをして今までやってきた。
そしてこの福島の原発事故である。
核の身体への影響は、耳をすませば聞こえてくるだろう。
広島、長崎、第五福竜丸、マーシャル諸島、チェルノブイリ・・・白血病、様々な癌甲状腺の異常・・・けだるさ、原因不明の熱・・・被害者は、声を上げているのだ。
見てみない振りをする、または無知・・・こんなにも核の被害は大きい。
アメリカとイラクとの間の湾岸戦争。私の上の息子が幼稚園のときだった。
その時、アメリカは劣化ウラン弾を使用したそうだ。
その後、イラクの子どもたちに白血病が急増した。奇形児も生まれた。
余談だが、ベトナム戦争の枯れ葉作戦・・・ベトちゃんドクちゃん。なんとも何とも・・・
この事実を知ると、今福島に何が起こっているのかと怖くなる。
確かに・・・
福島のお母さんが肥田先生に「私たちはどうしたらいいのですか?逃げればいいのですか?水も汚染されているかもしれない・・・」と。
すると肥田先生は「逃げれる事ができる人はいいが逃げれない人だっている。例えば医者に血圧を治してください。といって病院に来られるが、薬を出したって治るようで実は違う。結局のところ、生活の改善すらせずして治す事はできない」という。
という事は、放射能から守るという事は、自分で自分を守るという事であり、自分の生活がすべて繁栄されるということだろう。
人は心が冷えると免疫が落ちるという。
感情のこらえもそうである。といっても爆発して怒ってばかりも・・・笑いは免疫細胞を活性化するとも言うが・・・
肥田先生は、よく寝てよくかんで食する。適度な運動と適度な休養、心の安定とストレス除去が大事だという。つまり昔から言われてきた事である。
なんともよく効く薬はない訳である。
では、こんな目に遭うことの原因を日本から、いや世界から排除すべきであり、いいわいいわで来た代償が悲しみを増やしているのだ。
どうか今この福島の悲しみを核の被害者となった方々の終止符とし、私たちができる事、それが原発停止を続ける意思を持ちつづけ、政府が作ってきた原発依存の実態を覆さなければいけない。
心が癒される事はほんとうに日本がどうなっていく事なのか、ひとりひとりが考えましましょう。
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おすすめ本・・・真ん中の「内部被曝の脅威」
もう一つの肥田先生の本は、多分しんどくなるかも・・・
今は亡き重藤先生の本は、広島の事を知る上では、ぜひとも読んでください。

ps:内部被曝を思うと、怖くなる。
特に現地にいる方々は、そんな情報は逆に聞きたくない事である。
だから、福島の方が今、少しでも被曝を免れてほしいと願う。
また、食の問題もそうである。たとえば私は、地方のものを選べれるけれど、そこにいる人は選択の余地がない場合もある。ではどうするか・・・肥田先生のいうようによく噛んで唾液をだして消化を助ける事を心がける・・か・・
この状況を逆手に取って、健康食品、宗教が入り込む。
安全を守るために、そういう救いを前に出して、すり替える方々がこの世の中にはいる事を感じておく事も大事である。
何ものにも依存せず、心を平成に保てる事が一番の救いである。
そのためには、何を選択する事が優先か・・・ごまかして先送りしても答えは後回しになるだけであるから〜
by polepole-yururin | 2012-05-07 17:37 | 原発