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ゆるりんのポレポレ日記 yururinp.exblog.jp

つれづれなるままに~日頃出会うこと、思うことを綴っています。


by polepole-yururin

福島菊次郎さん

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福島菊次郎さんを知っているだろうか?
私は偶々YouTubeでアーサービナードさんのBS11の番組を見つけて知った。
福島菊次郎さんは、94歳。
フォトジャーナリストだ。
戦時中は軍国青年だった。
徴兵制で軍隊に取られ、馬にけられ負傷し、入院するはめになりその間に自分が所属していた軍隊は危険地域に派遣され、全滅した。その後復帰し軍隊に戻った福島さんは、自らが爆弾になって敵に突っ込む部隊に入れられる。それは自爆テロのようだ。そんな軍隊が出来ていて、死ぬ事が誉れと教育がされていた。
結局イスラム原理主義と自爆テロという言葉でイスラムと言う国が危ないと言う印象を強くマスコミは伝えているが、70年前の日本も同じように自爆部隊をつくり養成していたのだから、恐ろしいのは宗教の問題ではなく、戦争をやり始める権力がそういう教育をし、育てたにすぎない。
ISISもそういうことで、イスラム経ではなく、戦争屋がつくった教育部隊である。
福島さんたちはヒロシマで自爆部隊の練習等をしていたが、原爆投下される前の5日前に九州に送られていた。
そして8月6日、ヒロシマに原爆は投下され、その3日後に長崎に投下され、戦争は終わった。
死ぬ事を覚悟して軍隊にいた福島さんは、二度の偶然に命を救われた。
それから彼は、被曝者の中村さんと言う方を撮り始め、戦後の権力のウソを追求しつづける。
その生き様は凄まじくい。
福島さんのカメラのレンズは真っ向から権力に向き合った。
福島さんの写真集を見てみた。
すると1974年の東京で憲法改正の集会の様子の写真。
今まさに憲法改正にむけて、自民党がいろんな団体に声をかけて日の丸あげて唸っている。
この空気は今はじまったものだと私は思っていた。
がしかし、その空気は戦後ずっとあったのだ。
愕然とした。
きな臭い空気はずっと戦後もたゆまなく続き蠢いていた。
私は3年前、731部隊という存在を知った。戦時中の権力の多いなる負。
それは、医者と言う存在を真っ向から否定した。命を守る医者が命を奪う凶器になる。
その恐ろしき部隊は壊れずに日本中に分散し、医療権力を作り、戦後の様々な公害問題(放射能、水俣、イタイイタイ病、森永ヒ素ミルク、エイズ、喘息、ワクチン・・・)を助長する役割を担っている。
知らなすぎる戦後の権力の実体。
その戦後はいまも続き、もういいだろうと正体を堂々と表した・・・
60年安保反対闘争、70年安保反対闘争、三里塚闘争、あらゆる原発反対闘争、沖縄基地問題、・・・
戦後日本本土にはアメリカ軍基地が点在した。日本軍の基地がアメリカ軍の基地になった。
その基地では、アメリカ軍の飛行機がとてつもない騒音で頭上を飛び回り、墜落事故もあった。アメリ軍の民間人への暴行もあったという。
その様々基地問題に日本中の基地近隣の住民は頭を悩ましていた。
今の沖縄のように・・・
それぞれで運動があった。
結局、1974年の沖縄返還と同時に沖縄にほとんどの危ない戦闘機は集中し、日本本土の基地は縮小し、そのかわり沖縄は三分のニをアメリカ軍に基地として奪われた。

重い戦後の歴史がずっと続いている。
私たちがそれを知らないのは、戦後の経済復興、経済成長と言う言葉とお金と物で自分たちの前に暖簾(のれん)がいくつも連なってその奥の負が見えなくなってしまっていた。
そしてあえて権力は、その暖簾をジャラジャラとぶら下げて、負を消しゴムで消す作業に余念ない。
94歳の目は今も追っている。
福島県の原発事故を・・・
暖簾の先を見通すと、そこには悲しい現状がある。
暗く恐ろしい現実である。
思わず、暖簾をくぐるのは辞めておこうとする心理が働く。
けれど、私たちのこれからの未来は暖簾の手前で待ち受けている訳ではなく、暖簾の先に本当の未来がある。
そろそろ暖簾を取り除き、真っ向から現実を直視し、戦中、戦後の過ちを修正する時だ。
戦争は偶然の産物ではなく、軍需産業を支え応援する人たちが作り出す一計画である。
その計画の中に市民の命の存在は無いに等しい。

福島菊次郎さん『ニッポンの嘘』DVD・・・見てほしい。
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by polepole-yururin | 2015-06-23 09:33 | ある人