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ゆるりんのポレポレ日記 yururinp.exblog.jp

つれづれなるままに~日頃出会うこと、思うことを綴っています。


by polepole-yururin

源氏と平氏

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今年の大河ドラマは「平清盛」。
巷では視聴率の悪さにいろいろバッシングされている訳だけれど、私にとって今年の「平清盛」はなかなか面白い!
画像が汚いとか言うが、当時は当然汚いわけで、そのリアルさが本当に伝わる。
舗装している訳でもないので土埃りは当たり前だし、お風呂だって毎日入っている訳でもないのだし・・・そこをコメントする方々の意図がわからない。
去年の「江」はそこそこの視聴率を得たらしいが、歴史好きの私には「江」の方がもの足らず、あんなにメルヘンチックな大河に仕上がっていたこと…残念でならなかった。
その反面「平清盛」は難しい時代を上手に伝えていると思うのだが、私だけだろうか・・・
「平清盛」ももう今週で終わりだが、武士の世を作った平清盛の物の怪ぶりを表現し、その落ちぶれまで表現する今回の大河ドラマは、なんて歴史に忠実なんだろうって関心するのだが・・・。
私は今まで武士の世の中を作ったのは源頼朝だと思っていた。
中学の時も頼朝びいきというか、頼朝の業績を重んじた。
ま、これは中学時代の社会の先生の授業がそういう感じで伝えられたのだろう。
その影響で、鎌倉の大仏様を一目見たいと思っていたし、中学の修学旅行のときは鶴岡八幡宮の石段の13段目で写真を撮った。(実朝が暗殺された場所)
1192年、いい国作ろう鎌倉幕府と覚え、征夷大将軍になった頼朝を愛し続けた学生時代だったが・・・近年知れば知るほど頼朝の存在は、武士にあるまじき歪んだ存在であるように感じるのは私だけか?
平家を倒した義経を平泉で殺し、娘の大姫の旦那様・木曽善高を殺し・・・
やっと武士の世の中を作った源は三代で終わる。
今の「平清盛」では妻の北条政子は頼朝を補佐し、義父の北条時政も頼朝を補佐して、大変団結ある源氏の姿を現しているのに・・・なぜ?
歴史ヒストリーによれば、頼朝は自分の子どもを溺愛したあまり、家督争いになる横に広がる血縁関係を排除した。
が、我が息子を守る血筋を排除したゆえに、我が子を支えるものとして、頼朝が伊豆の国に流されていた時に世話になった比企氏にとつながりを強める。比企氏の娘を息子の嫁にもらう。
それに異を唱えたのが、北条家である。
頼朝が落馬死した後、北条家は、政子の息子であり、時政の孫にあたる頼家を暗殺するのである。
そして比企氏さえ打ち取り、さらには次男の実朝も鶴岡八幡宮で暗殺される。
歴史では平家を大変悪く言うが、この話を知ると源氏ほどお粗末なものはない。
あまりにも歪んでいる。
権力を得るためいらないものは容赦なく殺すのである。
武家が教養を身につけて権力を得た平氏。そのうち平家は武士にあらず、公家もどきとなり〜。
武家のまま、武力で権力を得た源氏。戦いのみぞ・・・いらないものは殺していく。
どちらもどちらだが、源頼朝、北条時政のやり方はあまりにも視野が狭く情けなや〜。
ただ思うに、今この歴史上で知恵をもってその志を次いで存在するは、平家のような気がする。
今もあちこちで存在する平家の末裔。源氏に負けた平家は各地に逃落ちて小さな集落を形成し、神事や生きる術を伝え生きる。
今も焼き畑農業をやり、山の守をしている九州のある村のばあさまも平家の末裔。
奄美大島の島唄も都落ちした平家がたどり着き、歌を詠んだその名残だと言う。
そういう事を知れば、人の心を伝えた平家の存在は、なとなく愛おしいのである。
朝崎郁恵さんの「あはがり」を聞きながら、落ちのびて生きてきた平家の思いを知るのも良し〜。
ちなみに今日本で唯一稼働している大飯原発のある福井県大飯町大島には、平家の落ち武者が隠れ住んでたという。

ps:今、注目を浴びている奄美大島の島唄を歌い続けている朝崎郁恵さんの「あはがり」はNHK・BS 「新日本風土記」のテーマソングである。
by polepole-yururin | 2012-12-13 09:14 | 歴史