2010年 11月 13日
走る川
11月10日水曜日、息子の中学の合唱コンクールがあった。
近くの市民会館で開催された。
合奏コンクールといえば、私も中学の時あったのだけど、その頃の歌といえば、「翼を下さい」「あのすばらしい愛をもう一度」「飛び出せ青春」「いちご白書をもう一度」など、テレビで聞きなれた曲を歌ったものだった。
けれど、近頃の選択される曲は、難しい曲を選曲されているのだな~と感心する。
強弱が必ずあって、感情移入しないと歌えないのではないかな~と思う感じの歌詞・・・曲。
曲も一定ではなく、徐々に速くなるというより、急にスピードダウンする感じ。
オペラ・・・そんな感じにも思える。
息子たち1年生も、難しい歌をしっかり歌っていた。
成長を感じる~。
二年生の合唱に入ると、やはり曲も難しくなるが、声の迫力も違う。
変声期を迎えかけた1年生に比べ、安定しているように思える。
その中で、ひときわ、心惹かれた演奏~。
「走る川」を演奏した、二年生男子の○○君。
「走る川」・・・川の流れが上流からゴーゴーと流れだし、しぶきをあげ、一心に流れる川を、ほんとにその通りにピアノ伴奏ですばらしく表現する。
走る・・・走る・・・・
そして、源流に支流が混ざり合い、どんどんどんどん川は幅を増し、いつか川は山から平野へと流れ出でて・・・
その様子のごとく、ピアノはゆっくりゆっくり速度を緩め・・・軽やかにソフトに・・はじけるように・・・穏やかに・・・
情景が見える・・・水の喜びが、○○君のピアノの調べにそって、私の耳元に伝わり、私の視界に広がり続けるこの感覚~。
力強く・・・でもやさしい○○君のピアノの音色に魅了された。
そして、○○君は、この合奏コンクールで、ベスト伴奏賞をいただいた!
こんなに気持ちよくなったのは久しぶりだ。
実はこの○○君、私の友人の息子さん。
今日はすき焼きだね!なんていっていたのだけど~♪
家に帰った○○君、この喜びを過剰表現せず、あくまでも普通だったという。
○○君は夏休みからずっと練習をしていたらしい。
こつこつと・・・
で、本番は最後まで弾ききることだけを考えて伴奏したんだそう。
○○君って、ピュアなんだ~ホント。
そういえば○○君は、愚痴を言わないんだ。
あくまでも淡々と、今あることに夢中になれる子なんだ~♪
ベスト伴奏賞・・・もらって当たり前だな~って思う・・・おばちゃんは♪
おめでとう!
「走る川」
作詞 金沢智恵子 作曲 黒沢吉徳
岩をかみ しぶきをあげ 魚を押し 風をさき 振り返らず 水は走る
戻れない 命を いっしんに 走る 走る こんなにも 急いで 水は 走る 走る
こんなにも 急いで 水は一途に 下ってゆく 滝を落下し すべり 削り 渦巻く 早瀬となる
月のない夜も 凍れる冬も あらゆるこばみに 出会っても 不屈の決意で 水は 走り続ける
やがて 大地は広がる 光はふりそそぐ 花の色に香りに 染まって
ゆったりと あたたまってゆく 旅の終わりの予感を携えて~
ps:川の絵は、屋久島の起源杉の近くの川を描いたものです。 by ゆるりん
by polepole-yururin
| 2010-11-13 11:07
| ある人